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立て付けが悪い原因と対策 | DIYで修理できるのはどこまで?

2023年04月10日

「ドアや窓の立て付けが悪い」
「できれば自分で直したいけれども……」
と迷っている方に最適の記事です。

DIYで直せるところは直し、直せないところは業者に依頼して後学としましょう。
この記事には、あらゆるシチュエーションの立て付けの悪さに関する知識を盛り込んでいます。

さらに、DIYでできる範囲と業者依頼との区別ポイント、それぞれの注意点も明記しているので、ぜひご覧ください。

立て付けが悪い原因と対策 | DIYで修理できるのはどこまで?

住まいの立て付けが悪い原因|シチュエーション別に解説

立て付けが悪い原因は、ドアのタイプやシチュエーションによってさまざまです。
以下に3つの例を挙げてみました。

1.開きドアの立て付けが悪い
2.スライドドア(引き戸)の立て付けが悪い
3.襖や障子の立て付けが悪い

それぞれの原因について解説します。

開きドアの立て付けが悪い原因

開きドアの立て付けが悪い原因として、まず考えられるのが蝶番などのパーツの緩みや経年劣化です。
開きドアは、玄関やトイレなど、日常的に使用頻度の高い箇所に用いられるケースが多いため、開閉の繰り返しによる摩耗や劣化は避けられません。

立て付けが悪いと感じたときが、メンテナンスや交換のサインともいえます。

また、木質ドアの場合、外気温や湿度による伸縮、あるいは床面の隆起によって
立て付けが悪くなる場合もあります。
このような場合はDIYでの対処も難しいため、業者へ相談するのが望ましいでしょう。

スライドドア(引き戸)の立て付けが悪い原因

スライドドア(引き戸)の立て付けが悪い原因としては、以下の4つが挙げられます。

1.レール面の滑りが悪くなっている可能性
2.戸車が劣化している可能性
3.ドア本体が歪んでいる可能性
4.ドア枠が歪んでいる可能性

このうち「レール面の滑りの悪さ」「戸車の劣化」は、比較的わかりやすくDIYでも対応可能な範囲です。

定期的な掃除の徹底と潤滑グッズの利用、戸車の交換等で改善できる可能性があります。

襖や障子の立て付けが悪い原因

襖や障子の立て付けが悪い場合には、以下の3つの理由が考えられます。

1.敷居の滑りが悪い
2.鴨居が下がっている
3.襖や障子本体の歪み

敷居の滑りは、スライドドアのレールと同様、掃除やロウを塗るなどの措置で対処できます。
鴨居の下がりに関しても、研磨して改善できるならその方がよいでしょう。

ただし、襖や障子本体の歪みに関しては、施工不良の可能性もあります。
業者への相談も視野に入れた慎重な対応が必要です。

DIYで直せるかもしれない|立て付けが悪い原因と修理方法

住まいの立て付けが悪い場合の、DIYでの修理方法を難易度の低い順に並べました。

1.レールや敷居の掃除と潤滑グッズの利用
2.蝶番の調整
3.戸車の調整
4.鴨居の下がりをサンドペーパー等で研磨

シチュエーションに応じて試してみるのも悪くありません。
それぞれについて解説します。

レールや敷居の掃除と潤滑グッズの利用

スライドドアや窓、網戸などの立て付けが悪い場合、レールの隅に溜まった埃でしっかり閉まらなかったり、経年劣化で滑りが悪くなっていたりする場合があります。

埃やゴミを取り除いて済むならそれでOKですが、レール面の滑りをよくするには、以下のような潤滑グッズの利用が効果的です。

・ロウ
・シリコンスプレー
・敷居すべりテープ

いずれもホームセンターで購入可能です。
住まいへのダメージもなく簡単なので、ぜひ試してください。

蝶番の調整

開きドアの立て付けが悪い場合、蝶番のネジが緩んでいる可能性があります。
ネジを締めるだけで立て付けの悪さを解消できるなら、その方が望ましいでしょう。

ただし、一度緩んでしまったネジは、また緩む可能性があるので蝶番自体の交換も視野に入れておきましょう。

また、蝶番の位置調整が必要なほど立て付けが悪い場合、いったんドアを外してからの作業になります。
大掛かりになるので2人以上で作業するのが望ましいでしょう。

戸車の調整

スライドドアや窓・網戸の立て付けが悪い場合でレールに問題がない場合、戸車の調整・交換が必要になってきます。
以下は、戸車に関する立て付けの悪い原因と対処法です。

スライドドア・窓・網戸の状況 対処法
重みで下がってきた 戸車の調整ネジで高さを調整する
戸車の回転が悪い(ゴミが詰まっている) ゴミを取り除き、潤滑剤を塗布
戸車の回転が悪い(戸車の劣化) 戸車の交換

いずれにせよ、取扱説明書などでしっかり確認してから作業するのがよいでしょう。
交換する場合には、ドアを取り外しての作業になるので十分な注意が必要です。

鴨居の下がりをサンドペーパー等で研磨

襖や障子の立て付けが悪い原因として考えられるのが鴨居です。
木材で長いスパンにわたって補強がないため、中央部分が下がってくる場合があります。

ほんの少しの引っ掛かりや出っ張り程度なら、溝をサンドペーパー等で削れば解消されます。
研磨は、ほんの少しでもかなりの労力を必要とする侮れない作業です。

大きく下がって研磨範囲が広そうな場合は、業者への依頼も視野に入れておきましょう。

立て付けが悪いドアや窓をDIYで修理する場合の注意点

簡単そうに見えて難しく、難しそうに思えたけれど成功したり、簡単そうで難しかったりするのがDIY、固くて回せないネジを強引に回そうとしてネジ山が潰れてしまうのはよく聞く話です。

立て付けが悪い場合にDIY修理する際の注意点を列挙します。

・失敗したときのダメージの大きさを想像する
・取り外しが必要な場合は2人以上で作業する
・無理はしない

DIYで直せるかどうかの判断基準は、失敗したときのダメージの大きさです。
怪我には十分に注意し、無理のない範囲で作業しましょう。

業者に依頼した方が望ましいケースと依頼時の注意点

立て付けが悪い場合で、次のようなケースにおいては業者に依頼するのが望ましいでしょう。

・傾きや隙間が大き過ぎる
・交換すべきパーツが市販されていない
・複数のパーツに不具合が生じている
・明らかな施工不良
・目立つ場所で仕上がりの美しさを求められる

業者に依頼する場合にも慎重な判断が求められます。
信頼と実績はもちろん、せっかくですからDIYの後学としても学べるような技術力
のある業者を選びましょう。

まとめ

立て付けが悪いケースはさまざま、どんなに優れた家でも長い年月を経ると何らかの不具合が生じてくるものです。

家は人が住んでこそ生き、手をかければそれに応えてくれます。
家も共に生きていると認識し、小まめな掃除やメンテナンスはもちろん、DIYしたりリフォームを検討したりしながら、たっぷりの愛情を注いであげましょう。