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縁側を増築する費用相場や注意点!費用を安く抑えるポイントも解説

2023年03月22日

日本家屋になじみの深い縁側は、家の内側と外側をつないだりコミュニケーションスペースになったりするなど、さまざまな機能がある空間です。
近年、そのような魅力が見直され、住まいに縁側を増築するケースが増えています。

この記事では、縁側の種類別の費用相場や増築するにあたって注意したいポイント、費用を抑えるコツなどについて解説します。

縁側を増築する費用相場や注意点!費用を安く抑えるポイントも解説

縁側の種類や魅力

縁側とは、家屋の外周部分から庭に向けて張り出すように設えられた板敷きの通路を指します。
日本家屋ではなじみの空間といえるでしょう。

いくつかの種類があり、主なものは以下の2つです。

濡れ縁 家屋の外側にあり、雨が降ったら濡れる場所にある。濡れ縁の中には固定されず、持ち運びできる独立タイプのものもある。
くれ縁 家屋の内側にあり、雨が降ったときは雨戸を立てれば防げる。くれ縁の特に広いものは広縁とも呼ばれる。

縁側は、家の外側と内側をつなぐスペースです。
庭に降りなくても、縁側にいれば日の光や風に触れられ自然を感じられます。
近所の方と気軽に交流できるコミュニケーションの場として機能する点も縁側の魅力です。

縁側の増築にかかる費用の相場

縁側を増築するにあたって、コストがいくらかかるかは気になるところです。
ここでは、濡れ縁とくれ縁を増築する場合のおおよその費用について解説します。

濡れ縁を増築する場合

家屋の外に設置する濡れ縁は、屋根なしで作るなら床部分だけで済むため、比較的安価で増築できます。

およそ1平米につき1万2,000~2万円ほどが相場です。
仮に6畳ほどの縁側(濡れ縁)を作るなら、13万~15万円程度でできるでしょう。
8畳ほどであれば、17万~20万円程度から可能です。

ただし、もともとの家屋の構造や担当する施工会社の判断、使用する建材などによって価格には差が出ますので、事前に見積もりを取って十分確認してください。

くれ縁を増築する場合

家屋の中に設置するくれ縁を増築する場合は、1平米につき9万~10万円ほど必要です。

仮に6畳ほどのくれ縁を作るなら、80万~100万円ほどかかります。
8畳ほどであれば、150万円近くかかる場合もあるでしょう。
もちろん、家屋の状況や担当する施工会社、使用する建材などによって価格は変動します。

くれ縁の増築は住まいの間取りを変更したり壁や床を撤去したりと大がかりなリフォームになるため、費用だけでなく工期も膨らみます。
ただし、その分理想的な空間が作れるでしょう。

縁側の増築にあたっての注意点

縁側を増築する場合、いくつか注意すべきポイントがあります。
ここでは、特に注意すべき点を2つ紹介します。

1.増築できるスペースはあるか

縁側は、家から庭の部分に向けて張り出しているスペースです。
当然、庭に十分な余裕が必要です。

外側に縁側を作るだけのスペースがなければ、室内部分を改装して縁側にする方法もあります。
とはいえ、室内に縁側を作れば、その分だけ居住空間が狭まります。

縁側の増築を検討している場合、まずは十分なスペースが取れるかどうか、居住空間が圧迫されないかどうかを考えて判断しましょう。

2.確認申請は必要ないか

縁側を増築する場合、建築確認申請が必要になるかどうかを確かめておく必要があります。
お住まいの地域の役所で相談しましょう。

これは、地域によって住宅の延床面積をどのように算出するかに多少の違いがあるためです。
地域によっては、柱の内側部分を延床面積と判断するケースがあります。

その場合、縁側を増築して屋根を延ばした場合、延床面積が増えたとみなされる可能性が考えられます。
延床面積が増えたとみなされた場合に問題なのが、増築部分が10平米を超えると建築確認申請が必要になる点です。

建築確認申請には時間もお金もかかります。
仮に申請しないまま工事を進めてしまうと、場合によっては施工停止命令が出る可能性もゼロではありません。

延床面積の増加によって固定資産税が高くなる場合もあるので、事前に十分に確認しておきましょう。

縁側増築にかかるコストを抑えるコツ3つ

縁側の増築は家のリフォームにあたるため、一定の費用がかかります。
ここでは、増築にかかる費用を少しでも抑えるコツを3つ紹介します。

1.濡れ縁にする

同じ縁側でも、くれ縁ではなく濡れ縁にすれば、費用を抑えられます。
くれ縁は、床部分だけでなく、壁や窓を設置したり既存の壁を撤去したりと大がかりなリフォームが必要になるため、費用が高くなりがちです。
一方、濡れ縁であれば施工停止部分が少なく、くれ縁と比べ費用があまりかかりません。

2.安い素材を使用する

増築費用は、どの建材を使うかによっても大きく差が出ます。
縁側を増築する場合、なるべく安価な床材を使用すれば、費用を抑えられるでしょう。
使用する床材に関しては、施工会社との打ち合わせで十分に相談してください。

ただし、濡れ縁にする場合は、雨風にさらされるため腐食に強い床材を使う必要があります。
安いかどうかだけでなく、メンテナンス面も考慮して建材を選ぶようにしましょう。

3.相見積もりを取る

増築を依頼する先は1社で決め打ちせずに、まずは複数の会社から相見積もりを取り、十分に比較検討しましょう。
数社から見積もりを取れば、おおよその相場も分かります。

また、見積書の内容に分からない点があれば、きちんと質問して解決するようにしましょう。
その際、あいまいな回答で濁すような会社は避けたほうが無難です。

まとめ

縁側には、主に濡れ縁とくれ縁の2つがあります。
増築にあたっては、縁側の種類によって費用が大きく変わるため、どちらにするのかよく検討しましょう。

また、増築できるだけの十分なスペースがあるか、建築確認申請は必要ないかなどにも注意が必要です。

複数の会社から相見積もりを取って比較検討し、価格に納得できて信頼できるところを選びましょう。
素敵な縁側を実現してください。